gnuplotの設定について

Macでグラフを作成してLaTeXに取り込むという作業をしたのですが,いかにもすぐに忘れそうなので,備忘録として残しておきます。このエントリは,会社法や証券法とは,全く関係ありません。

環境は,Mac OS X 10.8 + TeX Live 2012を前提にしています。

事前準備

まず,事前に,aquatermをインストールしておきます。必要があれば,Xquartzもインストールします。

また,日本語を用いるために,以下の通りシンボリックリンクを貼っておきます。

sudo ln -s /Library/Fonts/”ヒラギノ明朝 Pro W3.otf” /Library/Fonts/HiraMinPro-W3.otf sudo ln -s

/Library/Fonts/”ヒラギノ明朝 Pro W6.otf” /Library/Fonts/HiraMinPro-W6.otf sudo ln -s

/Library/Fonts/”ヒラギノ角ゴ Pro W3.otf” /Library/Fonts/HiraKakuPro-W3.otf sudo ln -s

/Library/Fonts/”ヒラギノ丸ゴ Pro W4.otf” /Library/Fonts/HiraMaruPro-W4.otf sudo ln -s

/Library/Fonts/”ヒラギノ角ゴ Pro W6.otf” /Library/Fonts/HiraKakuPro-W6.otf sudo ln -s

/Library/Fonts/”ヒラギノ丸ゴ ProN W4.otf” /Library/Fonts/HiraMaruProN-W4.otf sudo ln -s

/Library/Fonts/”ヒラギノ角ゴ Std W8.otf” /Library/Fonts/HiraKakuStd-W8.otf sudo ln -s

/Library/Fonts/”ヒラギノ角ゴ StdN W8.otf” /Library/Fonts/HiraKakuStdN-W8.otf

gnuplotの入手に関して,MacWikiを参考にしました。昔は,単独配布パッケージを用いていたのですが,今回は,Homebrewでインストールすることにしました。

brew options gnuplot

で使えるオプションを確認して,pdfとwxオプションを付すことにしました。

brew install gnuplot –pdf –wx

Gnuplot

論文で使うグラフは,次のようなものです。

set terminal postscript enhanced “GothicBBB-Medium-UniJIS-UTF8-H”

set terminal aqua

set output “output.ps”

set xrange [0:8] set yrange [0:6]

set linestyle 1 lt 1 lw 4 linecolor rgb “black”

set linestyle 2 lt 2 lw 4 linecolor rgb “black”

set linestyle 3 lt 3 lw 4 linecolor rgb “black”

set xlabel “X軸”

set ylabel “Y軸”

set label 1 “ラベル1” at 4.8,4.2 left

set label 2 “ラベル2” at 1,3.5 left

set label 3 “ラベル3” at 2,5 left

plot x with lines ls 1 lt 2 linecolor rgb “black”, \ -x2 + 2*x + 2 with lines ls 2 lt 3 linecolor rgb “black”, \ -x2 + 3*x + 2 with lines ls 3 lt 1 linecolor rgb “black”

ポイントとしては,次の点が挙げられます。

  • 論文で用いる前提のため,色は,黒一色にしています。
  • 日本語を用いるための設定を付加しています。LaTeXに取り込む際に縮小する前提で,文字等は大きめにしています。
  • 通常は,aquatermを利用しているのですが,出力のためにはpostscriptを用います。出力として,aquatermやpdfを使いたかったのですが,これらの出力先では,点線や破線を用いることができないため,postscriptからAdobe Acrobat Distillerでpdfに変換しています。
  • Adobe Acrobat Distillerでは,出力について様々な設定ができますが,デフォルトの“Standard”を用いています。
  • Adobe Acrobat Distillerで出力されたPDFがLaTeXでうまく認識されないため,Mac OS X 10.8のPreviewで一旦開いてから保存するという手続きを踏んでいます。
  • LaTeXに取り込むためには,次のような記述をしています。

LaTeX figure環境

\begin{figure}[tb]

\begin{center}

\includegraphics[scale=0.4]{FIG-03.pdf}

\caption{キャプション}

\label{fig:FIG-03}

\end{center}

\end{figure}

GAMCO Investors, Inc. v. Vivendi, S.A. (1)

市場に対する詐欺理論に対して反証が成功した判決が最近出たので取り上げます。GAMCO Investors, Inc. v. Vivendi, S.A., 2013 WL 765122 (S.D.N.Y. 2013)です。このVivendi事件は,被告と原告の間で,損害額について,利息を除いて約350万ドルとの取り決めがなされており,金額自体は,大きくないのですが,市場に対する詐欺理論に対する反論が成功した例として,注目に値すると思います。

Vivendi事件の判決は,Amgen事件の翌日に下され,判決では,Amgen事件の判決理由(ratio decidendi)である,クラスの認定の時点で重要性の立証が不要である点に言及しています1 。しかし,市場に対する詐欺理論が判例理論として有効か否かについては,言及していません。

本件は,フランスのVivendi, S.A.社がニューヨーク証券取引所に上場した米国預託株式(ADS: American depositary shares)を購入した原告による,取引所法10条(b)項および規則10b–5に基づく証券クラスアクションです。訴訟手続は,次の通り進みました。

  • 取引所法10条(b)項および規則10b–5に関する限り,被告は,訴え却下の申し立てが認められませんでした2

  • クラスが認定されました3

  • 正式事実審によらない判決は,認められませんでした4

  • 被告は,信頼の要件を除き,取引所法10条(b)項の要件について反論が許されず,既に真実が開示されていたという抗弁(truth-on-the-market defense)および価格に対する影響が存在しなかったという抗弁,および,原告が真実を知っていたという抗弁は,認められませんでした。

  • 逆に,原告は,開示に対して直接の信頼を置いていない点で譲歩しており,市場に対する詐欺理論による信頼のみに依拠していました。

  • 当事者は,Vivendi社のADSが効率的な市場で取引されていたことについて合意していました。

結局,残っている論点は,市場に対する詐欺理論に基づく信頼の推定が認められているかであり,この反証に際して,被告は,(1) Vivendi社のADSが効率的な市場で取引されていること,(2) 虚偽記載が価格に影響を与えたこと,(3) 市場に真実は開示されていなかったこと,および(4) 原告が真実を知らなかったこと,について争うことはできませんでした。この前提で,陪審によらない正式事実審(bench trial)が行われました。

とりえあず,今日はここまでです。

  1. Vivendi, 2013 WL 765122, at *6 n.76 (“Today, the Supreme Court decided Amgen Inc. v. Connecticut Ret. Plans and Trust Funds, which holds that proof of materiality is not a precondition to class certification. No. 11–1085, 568 U.S. —, — S. Ct. —, — L.Ed.2d —, 2013 WL 691001 (Feb. 27, 2012).”). []
  2. In re Vivendi Universal, S.A., 381 F. Supp. 2d 158 (S.D.N.Y. 2003). []
  3. In re Vivendi Universal, S.A., 242 F.R.D. 76 (S.D.N.Y. 2007). []
  4. GAMCO Investors, Inc. v. Vivendi, S.A., 2013 WL 132583 (S.D.N.Y. 2013). []