民法判例研究会編『判例民法第1巻〔大正10年度〕』(有斐閣、第5版、昭和5年)1–8頁〔末弘厳太郎〕

[*1]序

□ 判例が法源となるや否やの問題を論争すべき時は既に過ぎた。理論的に謂えば今尚議論の余地は無論ある。併〔しか〕し判例を度外視して現行法の何たるかを知ることは今や全く不可能となつた。それは議論にあらずして事実である。而〔し〕かも確定した事実である。

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