M&Aは価格を上げるが効率性は上げない

himaginary氏が表題の記事を掲載しています。himaginary氏による,Bruce A. BlonigenとFRBのJustin R. Pierceの「Evidence for the Effects of Mergers on Market Power and Efficiency」の要旨の抄訳は,次の通り。

企業の合併と買収(M&A)が生産性と市場支配力に与える影響の研究は、その2つの効果を分離するのが難しいことから困難なものとなっていた。我々は新たに開発された技法を使い、工場レベルの詳細なデータを用いて様々な産業における生産性と値上げを別々に推計した。差の差分析の枠組みを適用したところ、M&Aが平均的な値上げ幅の増加に結び付いていることを見い出したが、工場レベルの生産性の効果についての証拠は見い出すことができなかった。M&Aが、生産をより効率的な工場に割り当て直したり、管理業務を減らしたりすることによって効率性を上昇させるか、という点についても調べたが、そうした経路についても平均的には証拠は得られなかった。企業の合併の決断の内生性という問題に対処するため様々な手法を採ったが、この結果はそれに対し頑健であった。