時代や分野によって違いますが,2013年のデータによると,博士号の取得は,平均して,学士号の取得から9年後,大学院入学後7.5年後ということのようです。
博士号取得までの期間が短いのは,物理学(physical science)で,平均すると,学士号取得から7.3年,大学院入学後6.5年となっており,逆に,博士号取得までの期間が長いのは,教育学で,平均すると,学士号取得から15年,大学院入学から11.7年となっています。個人的に興味のある社会科学は,学士号から9.4年,大学院入学後から7.7年です。
若干ではありますが,1988年の統計と比較すると,どの学問分野でも,博士号取得までの期間が短くなっています。例えば,すべての学問分野の平均を見ると,1988年には,学士号取得から,10.6年だったのが,上述の通り,9.0年に,大学院入学から8.7年だったのが7.5年になっています。
こうしてみると,ノーベル賞受賞者の博士号取得期間が,平均よりもだいぶ短いことがよくわかります。例えば,ジョン・ナッシュが2年,ジョセフ・スティグリッツ,ポール・クルーグマン,アルヴィン・ロス,ロジャー・マイヤーソンが学士号の取得から3年,ゲイリー・ベッカー,ユージン・ファーマが,学士号の取得から4年となっています。