「草野耕一最高裁判事就任記者会見の概要」(2019年2月13日)

【記者】草野判事はこれまで企業や経済に関わる仕事をされてきたと思いますけれども,そういった経験を最高裁判事の職務にどう生かしていきたいとお考えでしょうか。

【判事】おそらく2点申し上げることができるかと思います。1点目は,企業の世界というのは,いかにパイを大きくするかということが,いかにパイを公平に分配するかという問題と同等かそれ以上に重要な場面が多くございます。最高裁判事としても,そういう2つの面,すなわち,できるだけ分配するパイを大きなものとするということと,それを公平に分配することという2つのことを考えていくという点については,これまでの経験が役立つと思います。それから,もう1点,技術的な問題で恐縮ですけれども,経済の世界というのは,法律あるいは法解釈を変えることによって経済の仕組みが変わるという面がございます。それは程度の差はあれ,あらゆる法理論にいえることです。法解釈を変えるとどのようにそれが社会に影響を与えるのか,ということを帰納的に考えてあるべき法律論を考察するという思考方法,これをこれまでの経験をいかして今後とも使っていきたいと考えた次第であります。

エクイティは枕で負債は剣

昔,授業で出てきた時に印象に残ったにも拘らず,文献名を知らなかったのですが,思い出して調べて見たところ,15分ほどで見つかりました。

  • Stewart, G. Bennett, III, and David M. Glassman, 1988, The motives and methods of corporate restructuring, part II, Journal of Applied Corporate Finance 1, 79-88

Equity is soft, debt hard. Equity is forgiving, debt insistent. Equity is a pillow, debt a sword. Equity and debt are the yin and yang of corporate finance. Equity lulls management to sleep, forgiving their sins more readily than a death-bed priest. A surplus of stock muffles the alarms that should be heard when earnings decline. Forgive and forget is equity’s creed. Debt’s edge jabs management awake, demanding attention. A staggering debt load is a credible threat, compelling necessary changes and exceptional performance.

Damodaran先生は,pillowではなく,cushionを使っているようです1 。どちらの方が良いのでしょうか2

  1. Aswath Damodaran, The Debt-Equity Trade Off: The Capital Structure Decision (2003), http://people.stern.nyu.edu/adamodar/pdfiles/ovhds/ch7.pdf []
  2. “Equity” “pillow” “debt” “sword”でGoogle先生に尋ねると,検索結果が670万件ほど出てきます。”pillow”を”cushion”に替えると560万件ほどになります。 []